B 法令・コンプライアンス
従業員監視と個人情報保護法|押さえるべき5つのポイント
従業員の操作履歴や画面の記録は、個人情報保護法上の「個人情報」にあたります。導入を検討するときに確認すべき点は、実は5つに整理できます。この記事では、実務で押さえる順番に沿って説明します。
1. 利用目的を特定する
最初に決めるのは、何のために記録するのかです。「業務管理のため」だけでは広すぎます。「就業時間内の業務状況の把握」「情報の持ち出しの防止」のように、目的を具体的に特定して文書にします。目的を特定しないまま記録を始めると、後から別の用途に使えなくなります。
2. 本人に知らせる
利用目的は、本人に通知するか公表する必要があります。従業員に対しては、入社時の書面、社内規程、説明会、社内システムの掲示など、実際に目に入る形で伝えます。就業規則に書いただけでは、現場に届いていないことが多いものです。
通知の文面に何を入れるかは監視 通知文 の書き方にまとめています。あわせて従業員 同意 の取り方もご覧ください。
3. 必要な範囲に限る
目的に必要な範囲を超えて記録すると、それ自体が問題になります。私物端末、休憩時間、私的な通信は対象外にする。業務に無関係なアプリの内容まで見ない。この線引きを決めておくと、社内説明も通しやすくなります。
何を記録し、何を記録しないかの整理は記録するもの・しないものを参照してください。
4. 安全管理措置をとる
記録したデータを安全に保つ措置が必要です。アクセス権限を必要最小限にする、保存先を社内に限定する、持ち出しを禁止する、退職者のアカウントを停止する。オンプレミス型はデータが社外に出ない点で説明しやすく、クラウド型は契約と保存場所の確認が重要になります。
5. 委託と第三者提供を確認する
外部のサービスを使う場合、委託先の管理が自社の責任になります。どこにデータが保存されるか、委託先の従業員がアクセスできるか、再委託があるかを確認します。社内の別部署に記録を渡す場合も、目的の範囲内かを確認してください。
実務での進め方
| 順番 | やること | 成果物 |
|---|---|---|
| 1 | 目的の特定 | 監視の目的を書いた1枚 |
| 2 | 記録範囲の決定 | 記録項目の一覧 |
| 3 | 本人への通知 | 通知文・説明資料 |
| 4 | 規程への反映 | 就業規則・情報セキュリティ規程 |
| 5 | 運用の記録 | 閲覧者・保存期間・削除の記録 |
この5つを文書で残しておくと、従業員からの質問や、万が一のトラブルのときに対応できます。法令の解釈は改正やガイドラインの更新で変わるため、個人情報保護委員会の公表資料を確認してください。本記事は法的助言ではありません。
まとめ
監視の導入は、目的の特定、本人への通知、範囲の限定、安全管理、委託の確認の5点で整理できます。どれか1つが欠けても、運用が長続きしません。全体像は法令とコンプライアンスにまとめています。
iMonitor でできること
本記事の内容を踏まえて、機能と導入条件を確認したい方は次のページをご覧ください。